トヨタ自動車の米研究開発子会社のトヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)は16日、米ロボット開発のボストン・ダイナミクスと提携すると発表した。ボストン社の汎用ヒト型ロボットに、TRIの生成AI(人工知能)技術を活用する研究開発を進める。
ボストン社が開発するロボット「アトラス」の操作や動作のデータ収集を通じてAI技術の向上につなげる。AIの高度化を通じて、ロボットの機能を高めることを狙う。人間とロボットが相互に作用するあり方についても研究する。
TRIは生成AIの基盤となる技術「大規模言語モデル(LLM)」の「行動版」を開発している。コードを使わずに、人間の行動を学習することができるとする。
ボストン社は1992年にマサチューセッツ工科大学(MIT)発の大学ベンチャーとして設立し、米国防総省の支援を受けて二足歩行ロボなどを開発してきた。
米グーグルが2013年にボストン社を買収し、18年にはソフトバンクグループ(SBG)が買収した。21 年に韓国の現代自動車グループがSBGから株式の80%を取得している。
ヒト型ロボットを巡っては米テスラも「オプティマス」を開発しており、自社工場などの労働力不足につなげる構想を掲げている。
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