小児医療の領域で治療アプリを使えば、最先端の治療が全国に届けられる

小児医療分野のスタートアップ、Peds3(ペズスリー、東京・港)は17日までに、ベンチャーキャピタル(VC)のみやこキャピタルなどから約1.1億円を第三者割当増資で調達したと発表した。小児の学習障害(LD)や注意欠如多動性障害(ADHD)といった発達障害に対応する治療アプリの開発に資金を充てる。

ペズスリーは国立成育医療研究センターに勤務する小児科専門医の千先園子氏が2023年3月に立ち上げた。

開発する治療アプリは薬と同じように国の承認をうけ、健康保険の適用をめざす。医師が処方し患者がダウンロードする想定で、患者の日々の変化をモニタリングし、問診に生かすことを検討しているという。専門医が在籍する医療機関の治療方法を全国各地に伝える機能も持たせたい考えだ。

小児の発達障害をめぐっては治療を必要とする子供が多いものの専門医の数が限られ、初診までの待機時間が長くなることが課題となっている。千先氏は「小児医療の課題は心理的・社会的側面に着目して支援する必要がある」としている。

治療アプリ市場は今後拡大が見込まれ、すでに禁煙用や高血圧症用が国内で承認を受けている。

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