全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は17日、銀行間の資金決済を担う「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」の刷新時期を半年先送りすると発表した。稼働は当初計画の2027年11月から28年5月にずれ込む。昨年秋に発生した大規模障害の再発防止を優先するためで、安全対策として刷新後も当面は従来システムを並行稼働させる。
全銀システムは1日に平均833万件、約14兆円の資金取引を処理する決済インフラの中核で、24年7月時点で1100の金融機関が接続する。23年10月に更新作業で不具合が起き、1973年の稼働開始以来、初めて大規模な障害が発生。他行向け振り込みが滞るなど、2日間にわたり約560万件の取引に影響が出た。
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