国内最大級のIT(情報技術)見本市「CEATEC(シーテック)2024」が18日、閉幕した。千葉市の幕張メッセで4日間にわたり開催し、来場者数は約11万2000人と前年から26%増えた。出展者数も808社・団体と2割増加し、企業やビジネスパーソンのデジタル技術への関心の高まりを示した。
シーテックの展示で目立ったのは人工知能(AI)技術だ。三菱電機は高精度のモーターとAIを使って絵柄をそろえる立体パズルを0.305秒で解くロボットを出展して注目を集めた。
AI搭載カメラで野菜などの鮮度をモニターし、先に消費した方がいい食材を使ったレシピを提案する冷蔵庫を紹介したパナソニックホールディングスのブースにも多くの来場者が詰めかけた。
新規出展は340社・団体で、全体に占める割合は4割だった。主催した電子情報技術産業協会(JEITA)は「新型コロナウイルス禍を契機にデジタル活用が進んだ。技術への関心が高まり、ITや電機の大手以外の出展が増えた」とみる。
異業種ではヤマダホールディングス(HD)の住宅子会社ヤマダホームズが初出展した。太陽光で発電した電力を電気自動車(EV)に蓄え、夜間に使用することで電力の自給自足を目指す住生活を提案した。
JEITAによると、スタートアップの出展は過去最多だった。英ブルースカイAIは顔の筋肉や目線、唇の角度など66カ所の表情の変化から感情を認識するAIを紹介した。AI開発のALGO ARTIS(アルゴアーティス、東京・港)は最適な生産計画を立てるシステムを展示した。
今年のシーテックは日本自動車工業会が主催する「ジャパンモビリティショー」との併催となり、自動車業界関係者も多く来場した。モビリティショーには車メーカーやスタートアップなど200社以上が出展した。
【関連記事】
- ・イヤホンにカメラ、周囲情報をAIが伝達 JVCケンウッド
- ・無表情は「不満」AIが判別 CEATEC、新興勢が独自色競う
- ・消火活動・パズル最速… CEATEC開幕、「AIロボ」集合
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。