アサヒビールは22日、ビールや酎ハイなど酒類226品目を値上げすると発表した。アルミ缶や輸送に使う段ボールなど包資材コストの高騰を受け、2025年4月1日から卸向けの出荷価格を改定する。ビール類の値上げは23年10月以来、1年6カ月ぶりとなる。
アサヒの全商品の4割強を対象に値上げする。ビール類は主力ビール「アサヒスーパードライ」や発泡酒の「スタイルフリー」、第三のビール「クリアアサヒ」などの価格を引き上げる。上げ幅は5〜8%。
酎ハイの値上げは22年10月以来となる。主力ブランド「GINON(ジノン)」の希望小売価格は350ミリリットルの缶で180円とし、12円上げる。輸入ワインや輸入洋酒、樽(たる)、ノンアルコールも値上げの対象だ。物流費の高騰も影響した。
前回のビール類値上げでは、最初に発表したアサヒを皮切りにキリンビール、サントリー、サッポロビールの大手4社全てが値上げした。ただ各社は家庭用缶ビールの値上げを見送り、結果的に酒税改正でビールの店頭価格が下がった。
原材料高が続くなか、今後アサヒ以外の3社の動向が注目される。キリンは「物流費や原材料費などのコスト高騰の影響は継続する課題として認識しており、環境を鑑みながら適宜検討はしている」とした。サントリーも「価格改定については、常に状況を見ながら検討をしている」とコメントした。
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