東京地下鉄(東京メトロ)が23日、東証プライム市場に上場した。初値は1株1630円となり、売り出し価格の1200円を上回った。初値を基に計算した時価総額は9470億円。午前の終値は1722円だった。売り出し規模は3486億円と、2018年のソフトバンク(約2兆6000億円)以来6年ぶりの大型上場となった。
東京メトロは東京都区部を中心に銀座線、丸ノ内線などの地下鉄路線網を幅広く展開し、個人投資家の関心は高い。25年3月期の連結純利益は前期比13.1%増の523億円と予想する。
これまでは国が53.4%、東京都が46.6%の株式を保有していたが、今回の上場でそれぞれが売却し、保有比率は国と都の合計で50%まで低下する。
株式売却で27年度までに生じた国の収入は東日本大震災の復興予算に充てることが決まっている。上場後は不動産、流通など多角的な事業展開を通じ、サービス向上や収益拡大を目指す。
東京地下鉄(東京メトロ)の初値を示すモニター=23日午前、東京都中央区
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