エスコーツクボタのトラクター工場では、安価に製造できる強みを生かし、インド市場でシェア獲得につながっている

クボタは24日、インド子会社のエスコーツクボタが鉄道部品事業を売却すると発表した。現地の自動車部品メーカー、ソナ・BLW・プレシジョン・フォージングス(ハリヤナ州)に160億ルピー(約290億円)で譲渡する。クボタはインド市場開拓のため2022年に約1400億円を投じてエスコーツ社を買収したが、経営資源を本業の農業機械と建設機械に集中する。25年9月の売却完了を見込む。

エスコーツ社はブレーキシステムや連結器、サスペンションなどの鉄道部品を製造販売している。同事業の売上高は2024年3月期に約170億円で、従業員数は約1400人だ。クボタは日本で培った技術をエスコーツ社の工場に移転しながら、トラクターなどの農機を製造してきた。

1944年に創業したエスコーツ社は、80年代にはヤマハ発動機と二輪車、ドイツの農機大手クラースとコンバインで合弁会社を設立するなどインドを代表する企業の一つだった。しかし90年代に携帯電話事業に参入するも苦戦を強いられ、ヤマハやクラースなどとの合弁会社の持ち分を売却した。

エスコーツクボタのニキル・ナンダ会長兼社長は、クボタの専務執行役員も兼任している。

関西セクショントップページはこちら

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。