アステラス製薬は24日、人工知能(AI)を活用した創薬について説明会を開いた。三井物産系のサービスを使い、学術論文をもとに新たな着想や仮説を提案する独自の生成AIの開発に取り組むと明らかにした。創薬のアイデアを増やし、新規開発品の拡充につなげる。
三井物産子会社のゼウレカ(東京・港)は米NVIDIAと連携し、AIの計算基盤となるスーパーコンピューターや製薬会社向けのAI開発ツールを提供している。アステラスは創薬に関する論文データをAIに学習させることで、新たな創薬のアイデアを提案できる独自の大規模言語モデルをつくる。
アステラスは新薬の候補となる物質の設計や効果の予測にAIを活用し始めている。既に免疫関連の低分子治療薬の候補が第1段階の臨床試験(治験)に入った。研究担当の志鷹義嗣専務担当役員は「抗体や遺伝子治療といった他の種類でも創薬に向けてAIを活用していく」と話した。
【関連記事】
- ・アステラスの胃がん治療薬、米国で承認 日欧などに続き
- ・アステラス、認知症用治療薬の開発権取得 英バイオから
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。