今回開発した工業用フィルム「レナシャイン」は、工場で廃棄されるフィルムなどを原料とする

東洋紡は28日、リサイクル原料を100%使用した工業用フィルムを開発したと発表した。需要先の工場から使用済みのフィルムを回収するなどして再利用する。同社によるとフィルムのすべての原料に再生材を使うのは国内メーカーで初めてだという。液晶パネルの光学フィルムから電子機器の製造用部材まで幅広い用途を見込む。2025年度の販売を目指す。

工業用フィルムは通常、需要先の工場などで使用された後に産業廃棄物として処理される。東洋紡はこうした産廃となるフィルムや東洋紡のフィルム工場で発生する端材を回収し、洗浄した後に固形樹脂のペレットに加工するリサイクルの仕組みを構築した。このペレットからフィルムを生成する。

東洋紡は同時に、トウモロコシなど植物由来の生分解樹脂を原料とした工業用フィルムも開発したと発表した。これまで包装用では実績があったが、新たな成膜技術を活用して耐熱性を高め、工業用に適する性能を付加した。早ければ26年度にも商品化する。

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