写真はイメージ=ゲッティ

 共通ポイントの「Ponta(ポンタ)」を運営するロイヤリティマーケティング(東京都渋谷区)は29日、冬のボーナスの使い道に関する調査結果を公表した。ボーナスの使い道のトップは11年連続で「貯金・預金」だった。ただ、その回答割合は前年に続いて過去最低を更新し、「貯金をしたくても普段の生活で手いっぱい」といった実態が浮かび上がった。

 「ボーナスの使い道」を尋ねた質問(複数回答可)では、ボーナスが「支給されない・分からない」(前年比0・7ポイント増の47・7%)を除くと、最多は「貯金・預金」で33・5%。19年の40・5%から毎年減り続けている。年代別にみると、最も減少幅が大きかったのは30代(38・3%)で、同5・9ポイント減だった。

 「ボーナスの使い道」で「貯金・預金」に次いで多かったのは、「宿泊を伴う旅行」が前年と同じ6・7%。3番目に「普段の食品」が前年比0・9ポイント増の6・4%と続いた。以下「外食」、「財形貯蓄」などが並び、前年から目立って増えた項目はなかった。

 ボーナスの支給状況(前年比、見込み含む)について尋ねると、「増える」が15・5%で、「減る」の12・5%よりも多かった。ただ、「変わらない」が64・6%を占めた。世帯当たりの支給金額を尋ねると、最多は「20万~40万円未満」22・1%、次いで「40万~60万円未満」(20・9%)、「20万円未満」(17・6%)と続いた。

 ボーナスの使途で「貯金・預金」の意向が減った一方で「普段の食品」以外の消費項目に目立った変化が見当たらなかったことに対し、同社の広報担当者は「食費など日常使いに消えているのではないか」と分析。物価高が続いて苦しい家計状況があると推察している。

 調査は2014年に開始し、今年は9月下旬にインターネットで実施した。ポンタの会員でアンケートサイトに登録する20代以上の3000人が回答した。【嶋田夕子】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。