別荘兼ホテル運営のNOT A HOTEL(ノットアホテル、東京・渋谷)は31日、暗号資産(仮想通貨)の「NOT A HOTEL COIN(ノットアホテルコイン、NAC)」を発行すると発表した。仮想通貨による資金調達で国内最大規模となる20億円の調達を目指す。不動産の購入や開発にあてる。
完全子会社のNOT A HOTEL DAOが仮想通貨を発行し、IEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)という仕組みで資金調達する。31日から大手交換業者のGMOコインでIEOの申し込みを受けつける。1NACにつき1000円で販売し、最低購入数は10NACから。
NACの購入者は仮想通貨として保有するか、貸し出すことでノットアホテルの宿泊権を報酬として受け取ることができる。もっとも安い物件なら1泊30万円程度で宿泊できる。ノットアホテルでWeb3事業を担当する岡本伊津美さんは「これまでは手が届かなかったけれど物件に泊まってみたい、という人に買ってもらえれば」と話す。
同社のシェア別荘購入の枠組みは年10泊で1500万円程度からと高額だ。購入・保有することでメンバーシップ会員になり、毎年決められた日にランダムに選ばれた場所に宿泊できる「メンバーシップNFT(非代替性トークン)」も、年1泊(47年利用)で125万円からとなっている。
ノットアホテルは20年設立のスタートアップ。不在時にホテルとして貸し出せるシェア別荘を展開する。
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