日本銀行本店=2020年1月9日、松倉佑輔撮影

 29日の外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=160円台を付けた。1990年4月以来約34年ぶりの安値。日銀が26日、金融政策の現状維持を決定したことで、低金利の状況が当面続くとの見方が広がった。これに対し、米国経済の堅調さから、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測は大きく後退している。日米の金利差が広がった状況が長引くとの観測から、円を売って高金利のドルを買う取引が加速した。市場では政府・日銀による円買い・ドル売り介入への警戒感が高い状況が続いている。政府・日銀の真意を探ろうと、さらなる円安を試す動きも出ている。【ワシントン大久保渉】

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