重工大手IHIは6日、子会社で試験データや性能を偽る不正が相次いで発覚したことを受け、井手博社長ら関係する8人の処分を決めたと発表した。役職などに応じて役員報酬を一部返上する。
井手社長は月額報酬の30%を3カ月分、前社長の満岡次郎会長は10%を1カ月分を返上する。子会社のIHI原動機の村角敬社長は10%を2カ月分を返上する。
4月にIHI原動機で船舶用のエンジンなどの燃費データを改ざんしていたことが判明したと公表。少なくとも50年以上にわたり続いていたと明らかになった。
7月には子会社の新潟トランシスが製造・販売する除雪車で、除雪性能を偽装する不正が行われていたと公表した。同社の役員についても処分を検討しているという。
IHIの井手社長はこの日の決算会見で「私が自ら先頭に立ち、改革なくしては会社の存続もないとの強い危機感を持って進めていく」と話した。（高橋豪）
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