トヨタ自動車が6日発表した2024年9月中間連結決算(国際会計基準)は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比3・7%減の2兆4642億円、最終(当期)利益が26・4%減の1兆9071億円で、ともに中間期として2年ぶりの減益だった。認証不正問題による生産停止などが響いた。一方、下半期には生産ペースを回復できるとして、25年3月期の連結業績予想は売上高、営業利益、最終利益を据え置いた。
売上高は5・9%増の23兆2824億円と増収だったが、認証不正問題による「ヤリスクロス」など3車種の生産停止などで販売台数が落ち込み、営業利益を1400億円押し下げた。仕入れ先や販売店の労務費負担など取引先支援1150億円、成長領域への投資1100億円なども減益要因となった。
国内生産減などが影響し、レクサスブランドを含むトヨタ単体の24年4~9月の世界生産は7%減の470万5037台。東京都内で記者会見した宮崎洋一副社長は、現場の改善が浸透しつつあるとして「(下半期は)グローバルで年間1000万台の生産ペースに戻していく」と強調したが、25年3月期の生産見通しは従来の1000万台から970万台に引き下げた。一方、取引先支援は従来の3000億円から3800億円へ引き上げると明らかにした。
海外では、中国市場での苦戦も懸念される。24年4~9月の中国での生産は、現地メーカーとの価格競争激化などが響き、17・1%減の約73万5000台だった。宮崎副社長は「厳しいが踏ん張っている。地場の優秀と言われるメーカー並みの利益は出ている」と述べた。【大原翔】
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