金沢―敦賀間の延伸効果で北陸新幹線の予約数が増えた

JR旅客6社は12日、ゴールデンウイーク(GW)期間を含む26日〜5月6日の新幹線・在来線の指定席の予約席数(11日時点)が前年比16%増の296万席だったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大前の2018年と比べても7%多い。混雑のピークは下りが5月3日、上りは6日となる見込み。

新幹線の予約席数は前年比17%増の238万席、在来線は13%増の58万席だった。新型コロナ前の18年比では新幹線が9%増、在来線は2%増だった。JR東日本は「GWの予約状況としてはコロナ禍での影響を払拭できた」とみている。

JR東日本は新幹線と在来線の合計で前年比12%増の106万席だった。東北新幹線は8%増の38万席だった。北陸新幹線は13%増の25万席で、3月の金沢―敦賀間の延伸でJR東日本の営業エリアでの予約者も増えた。

JR東海の新幹線(東海道・山陽新幹線との直通含む)は23%増の139万席だった。24年のGWは「のぞみ」が全席指定席になったことで予約数が大きく増えた。JR西日本では山陽新幹線が15%増の66万8900席、北陸新幹線も15%増の15万5200席だった。

24年は新型コロナの感染症法上の位置づけが「5類」に移行してから初めてのGWとなる。帰省のほか、レジャーや旅行を含めた移動の需要が高まっている。JR北海道は道内の在来線の予約席数が17%増の約3万席だった。同社は「インバウンドの旅行需要も大きい」と説明する。

海外旅行の回復も指定席予約の増加につながっている。JTBの推計によると、24日〜5月5日の海外旅行者数は68%増の52万人となる見通し。新型コロナ前の9割程度の水準まで回復する。JR東日本では首都圏の主要駅と成田空港を結ぶ「成田エクスプレス」のGW期間の予約が4割増えた。

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