精密部品を手掛けるツバキ・ナカシマは11日、ミネベアミツミに売却を予定しているボールねじ事業において、製品検査の不正があったと発表した。郡山工場(奈良県大和郡山市)で製造するボールねじの一部検査データの数値を長期にわたって改ざんしていた。ツバキ・ナカシマは特別調査委員会を設置し、2025年1月をめどに調査結果を発表する。
ミネベアミツミは、今後の調査結果や再発防止策を踏まえて事業取得の可否や時期を判断するとしている。同社は24年2月、ツバキ・ナカシマのボールねじ事業を12月に買収すると発表していた。
ボールねじとは、モーターの回転を直線運動に変換するなどの機能を持つ機械部品の一種で、工作機械や射出成型機などに組み込む。一部の品質検査項目で測定機器から自動入力される数値を書き換えていたという。10月3日に従業員の指摘で不正が発覚。直後に社内に対策本部を立ち上げた。
現時点で製品の品質や性能への影響、事故の報告などはないとしている。郡山工場ではいったんボールねじの生産を停止し、品質の確認や取引先の承認を得たものから出荷を再開している。
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