そごう・西武は12日、そごう横浜店(横浜市)で歳暮のギフトセンターを開いた。冬のボーナスの増加が見込まれることや年末年始に最大で9連休となることから、大人数向けの高単価の鍋などちょっとした「プチぜいたく」を演出する商品を増やした。西武池袋本店(東京・豊島)は改装で歳暮販売を縮小しており、横浜など他の店舗や電子商取引(EC)販売で売り上げを伸ばす考えだ。
横浜店では歳暮商品として全国の店の共通品と横浜独自のものを合わせて約1820品を売り出す。商品を厳選して前年より約120品減らした。そごう・西武の全国10店で売り上げは前年比1%増と横ばいを目指す。自社EC「e.デパート」では10月の販売開始から2ケタ増で推移しており出足は好調だ。
プチぜいたく品では全国の店舗と連携し、各地の地場産品を使った「冬のごちそう」を企画した。そごう広島店(広島市)と組んだ広島産かき鍋セット(1万800円)や、西武秋田店(秋田市)に出店している和菓子店「くら吉」と企画したモンブラン(1万1340円)などを売り出した。物価高下の節約志向を受け、ワイン6本で1万1000円など自宅用に値ごろ感のある品も約260品そろえた。
旗艦店の西武池袋は家電量販店「ヨドバシカメラ」の出店に伴う改装工事で店内が手狭となり、ギフトセンターは置くものの歳暮商品の見本を置かず注文カウンターのみを設置するなど縮小を余儀なくされている。年末商戦は旗艦店に頼らず、横浜店などの他店やECで収益を底上げすることが課題となる。
百貨店の24年歳暮商戦は各社とも自宅で楽しめる商品やプチぜいたくを演出できる商品、割安な品などをそろえたりする傾向だ。
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