ウーバーイーツジャパン(東京・港)は13日、自律走行ロボットによる料理宅配サービスを大阪市内で始めると発表した。国内では東京・日本橋に続き2カ所目で、配達時間も夜間に広げる。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)や相次ぐ大型再開発で、インバウンド(訪日外国人)やオフィスワーカーの需要を取り込む。
14日、JR福島駅周辺の北区・福島区の一部エリアで始める。午前9時から午後9時まで依頼を受け付ける。東京・日本橋は午後5時まで対応していた。大阪では「CoCo壱番屋」や「ほっかほっか亭」などウーバーイーツの加盟店5店舗への注文にまず対応する。
ロボは最大20キログラムの商品を運べる。最高時速は5.4キロメートルだ。配達状況は全地球測位システム(GPS)で確認できる。注文客はアプリでふたのロックを解除して商品を受け取る。
配達ロボットは全長71センチメートル、幅46センチ、高さは62センチほど。充電式で最大10時間走行できる。米スタートアップのカートケン社が設計し、三菱電機グループのメルコモビリティーソリューションズ(大阪市)が道路交通法などに対応すべく日本仕様にした。同社本社に複数台を配置して注文に対応する。
大阪では新型コロナウイルス禍から観光需要の回復が進み、大阪万博でのインバウンド拡大も見込まれる。ウーバーイーツジャパンの中川晋太郎社長は「大阪は全国で最も外国人からの注文が多い都市の一つだ」とする。ホテルや民泊で夜間の注文件数も増えているという。福島駅から一駅のJR大阪駅北側では9月、大型再開発「グラングリーン大阪(うめきた2期)」が先行開業し、オフィスやホテルからの注文も見込む。
中川社長は、大阪や東京で実績を積んだ上で「将来的には過疎化地域でスーパーやドラッグストアでの買い物などでの活用も探りたい」と語った。
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