米スターバックスは中国市場での需要減に悩まされている=ロイター

【ニューヨーク=吉田圭織】米コーヒーチェーン大手スターバックスは21日、中国事業の株式の一部売却を検討しているとの報道を受け「戦略的なパートナーシップを検討している」と明らかにした。同社は経営再建を目指すなか、中国市場での価格競争の激化で需要減に悩まされている。

スターバックスが持ち分売却などを検討していることを最初に報じた米ブルームバーグによると、同社は現地パートナーを取り込む可能性を協議しているほか、中国のプライベートエクイティ(未公開株=PE)ファンドの関心も探っているという。現時点では選択肢を検討している途中で、方針は定まっていないという。関係者の話として伝えた。

スターバックスは日経アジアの取材に対し「ビジネスとパートナー、中国での成長に全力でコミットしている」と答えた上で「成長のために最善の道を探っており、戦略的パートナーシップもその一環として検討している」と明らかにした。

同社の2024年7〜9月期決算は3四半期連続の減収減益だった。米国に次いで店舗が多い中国市場では需要の減退が特に目立っている。7〜9月期の既存店売上高は14%減と3四半期連続の減収となり、来店客数も6%減った。

中国では景気減速に加え、現地カフェチェーン大手の瑞幸咖啡(ラッキンコーヒー)などとの価格競争が激化している。

経営再建を託され9月にトップに就任したブライアン・ニコル最高経営責任者(CEO)は中国市場について「競争環境は激しく、マクロ環境も厳しい。どのように中国市場で成長していくのかを考えていく必要がある」と述べていた。

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