千代田化工建設は25日、米国で受注した液化天然ガス(LNG)案件の一部分の契約を見直したと発表した。共同でプロジェクトを遂行していた米企業が経営破綻し工事が一部止まったことから完工にかかる追加費用を再度見積もり、中長期計画を立て直していた。顧客側と案件の一部について費用負担の合意に達した。
米ゴールデンパスLNGプロジェクトの第1系列について契約を見直した。同プロジェクトは第1〜3系列からなり、第1系列は工事が先行している。
同プロジェクトのための共同企業体(JV)に参加していた米建設大手ザクリ・インダストリアルが5月、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用を申請した。ザクリの経営破綻の影響で千代田化工は2024年3月期に158億円の最終赤字となった。ザクリが担う予定だった工事の費用負担などで370億円の引当金を計上した。
千代田化工は「顧客との契約の関係上、今回合意した費用負担の内容についてはコメントを控える」とした上で、「24年3月期決算では本プロジェクト完工までに必要十分と見込む費用を引当金として計上している。引当金の見直し、採算改善への影響は個別詳細内容を精査し決算公表のタイミングで適宜反映する」と説明した。
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