「全固体電池」は、電気をためたり放出したりするのに必要な「電解質」に液体ではなく固体を使うことで、EVの走行距離を大幅に伸ばし、充電時間の短縮も期待できる技術で、各社が研究開発を進めています。
このうち、ホンダはおよそ430億円を投資して全固体電池の量産に必要な生産工程を検証する施設を栃木県さくら市に建設し、2025年1月の稼働開始を前に、報道陣に公開しました。
会社では、全固体電池によって走行距離を2倍に伸ばすとともにコスト削減も目指していて、2020年代後半に量産を始める予定です。
本田技術研究所の大津啓司社長は「量産に向けて、手応えが出てきている。EV普及に向けて、ゲームチェンジを起こせると思う」と話しています。
全固体電池の研究開発では、▽トヨタ自動車も試作ラインを作り、早ければ2027年にEVに搭載することを目指しているほか、▽日産自動車も2024年度中に試作ラインを稼働させ、2028年度のEVへの搭載を予定しています。
海外メーカーでも▽中国大手の上海自動車が2026年の量産化を発表したほか、韓国や欧米でも研究開発が加速するなど競争が激しくなっています。
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