鈴与は27日、2024年8月期の単独決算で税引き利益が前の期比4割減の3億9700万円になったと発表した。物流拠点の稼働や車両増強で増収だったが、前の期に33億円の分配金収益があった反動や、関連会社への損失引当金が響いた。25年8月期は営業・経常減益を予想するが、上振れに含みを持たせた。
売上高は4%増の1597億円。エネルギー関連の鈴与商事が分社した1991年以降で最高を更新した。事業別の寄与度は倉庫や運輸などが高く、海運貨物は減収だった。営業利益は10%増の59億円。経常利益は16%減の90億円だが、「前の期にあった出資会社の清算分配金の影響を除けば経常ベースも増益」(浅井伸祐副社長)という。
フジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)など関連会社の損失引当金を計57億円計上し税引き利益は大幅減益だった。FDAは新型コロナウイルス禍からの回復や就航路線増で25年3月期に黒字化を目指す。
今期の売上高は前期比6%増の1695億円、経常利益が18%減の74億円を計画する。前期は期初予想から上振れしたほか、足元の月次収益も想定を上回っているが「保守的に数字を固めた」(浅井氏)という。
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