4月の免税売上高は全社が過去最高だった(大阪市の阪急うめだ本店)

三越伊勢丹ホールディングスなど百貨店大手4社が1日発表した4月の既存店売上高(速報値)は、全社が前年同月比で増収だった。免税売上高は全社が単月として過去最高を更新した。円安の追い風に加えて花見目当ての訪日客も増え、ラグジュアリーブランドのバッグや宝飾品といった高額品が売り上げをけん引した。

免税売上高はエイチ・ツー・オーリテイリンググループの阪急阪神百貨店は3.5倍だった。J・フロントリテイリンググループの大丸松坂屋百貨店と高島屋が3.1倍、三越伊勢丹は2.2倍だった。4社すべてが単月として過去最高を記録した。

中国や韓国、台湾、香港などのアジア圏に加え、欧米からの来店客も見られた。引き続きラグジュアリーブランドのバッグや財布、宝飾品など単価の高い商品が人気を集めた。三越銀座店(東京・中央)では宝飾品の免税売上高が3.7倍となった。

売上高全体を見ても、阪急阪神百貨店は19.9%増、高島屋は17.3%増だった。三越伊勢丹は15.2%増え、大丸松坂屋は13.5%増だった。大丸松坂屋では松坂屋名古屋店(名古屋市)の大型改装が始まった影響で同店の婦人服売り場の面積が7割減となっているが、ラグジュアリーブランドなどが好調で名古屋店単体でもプラスを確保した。

気温が上昇した中で夏向けの商品が好調だった。高島屋では帽子や日傘が1割程度伸びた。日傘は軽量タイプなど持ち運びしやすい商品が人気を集めたという。阪急本店(大阪市)でも帽子やサンダルなどに動きが見られた。

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