スイスでは6種の駅弁を販売する計画だ

日本の代表的な食文化の一つである「駅弁」がスイスに進出する。まねき食品(兵庫県姫路市)など国内の駅弁メーカー3社は2日、2025年2月5日にスイス最大の鉄道駅「チューリヒ中央駅」に3週間の期間限定店を出すと発表した。欧州での市場開拓の第一歩と位置付け、駅弁の潜在需要を探る。

まねき食品と花善(秋田県大館市)、松浦商店(名古屋市)の3社が連携する。各社の名物駅弁など6商品を出す計画。最も安い「大えび天むす」で12スイスフラン(約2050円)、最も高い「スイス牛の牛めし」は22.5スイスフラン(約3850円)で提供する。

駅弁に使う白飯は日本国内で炊いたものを冷凍保存した状態でスイスに送る。その他の食材は極力現地で調達し、各社から派遣する3人の料理人などが調理して商品化する。

駅弁文化を欧州に伝えるための第一歩となる(2日の記者会見)

チューリヒ中央駅は国営スイス連邦鉄道(SBB)のターミナル駅。この駅の地下に出店スペースを確保した。欧州に進出するにあたってスイスを選んだ理由について、まねき食品の竹田典高社長は2日の記者会見で「欧州の交通の要所であることに加え、国民の生活水準も高く寿司など和食文化も広がっているため」とした。

花善の八木橋秀一社長は「1日150〜180個程度は売っていきたい。スイスをファーストステップとして、将来的に日本から冷凍駅弁として輸出できるようになれば」と話した。

今回の出店プロジェクトは24年3月に立ち上がった。農林水産省やJR東日本グループ、在スイス日本国大使館なども協力している。

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