日立製作所は2日、ギリシャ国営の鉄道会社に鉄道車両72両と自動運転システムを納入したと発表した。同国での完全自動運転システムの導入は初めて。無線を活用して車間距離を調整する技術を採用し、従来に比べてより短い間隔で安全に運行できる。同路線で自家用車の移動が鉄道に移行することでCO2(二酸化炭素)の排出削減にもつながるとみている。
鉄道システム事業を担う子会社の日立レールを通じて、ギリシャ国営鉄道のエレニコ・メトロ社に納入した。受注額は非公表。1編成あたりは4両で全長51メートル、定員は450人。追加で60両の納入を予定する。車両に加え鉄道の制御システムも納入した。車両間の距離を自動で一定に調節する仕組みで、従来に比べ無駄なく列車を運行できる。
日立は5月に仏電子機器大手タレスの鉄道信号事業を買収し、公共交通機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する。
【関連記事】
- ・日立、英ウェールズ交通公社と提携 アプリで乗車便利に
- ・日立など、エジプトの地下鉄改修受注 約1290億円
- ・日立、仏タレスの鉄道信号事業買収完了 交通DXを加速
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。