パナソニックHDはAIカメラを搭載した冷蔵庫をCEATECで展示した(10月)

パナソニックホールディングス(HD)は2日、必要な画像を効率よく選び出して学習し、目的に合った画像を生成できるAI(人工知能)を、米カリフォルニア大学などの研究者と共同で開発したと発表した。画像ごとに「いいね」か「嫌い」の二択で評価したデータを集めて数値化し、目的に合った画像を選別しやすくした。

技術者がAIに機械学習させるには大量の画像データなどが必要になるが、目的にあった画像のみを選び出す工程に時間がかかっていた。それぞれの画像が機械学習の対象として必要か不必要かの二択で技術者が仕分けをし、AIに学習させることで、目的にあった画像のみを自動で選別できるようになる。

例えば冷蔵庫内の野菜を認識する場合、1000枚程度の画像のうち目的にあった野菜の画像に「いいね」、目的にあわないものに「嫌い」と技術者が評価すると、AIが目的にあった画像を自動で選別できる。さらに選別後の画像をAIに学ばせることで、目的にあった画像を生み出すことも可能になるという。

パナソニックHDでは画像の中で必要となる部分のみを抽出する工程を効率化する技術も開発している。今回開発した画像選別などの技術をより進化させることで、AIの開発期間が大幅に短縮できるとみる。将来的には人件費などを含めたAI開発にかかる全体のコストを現在の10分の1程度まで抑えたい考えだ。

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