富士フイルムは5日、熊本県菊陽町の半導体材料工場に約20億円を投じて生産設備を増強すると発表した。半導体の製造で使う研磨剤の同工場での生産能力を従来比で3割高める。人工知能(AI)向け半導体の普及でアジア地域で需要が高まっていることに対応する。
ウエハーに回路を形成する過程で発生した凹凸を平たんにする研磨剤「CMPスラリー」の生産能力を高める。富士フイルムは台湾や韓国などに生産拠点をもち、熊本県の工場でも1月に生産を始めていた。
新しい製造設備は25年1月の稼働開始を予定している。同じ菊陽町内には半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)も工場を構えている。
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