「日本版ライドシェア」のサービスに利用される車両に取り付けられた表示灯=東京都江戸川区で2024年4月8日、玉城達郎撮影

 東京23区など一部地域で4月に始まった「日本版ライドシェア」。タクシー運転手不足を緩和しようと、一般ドライバーが自家用車で客を有料で送迎する新制度だ。新たな仕事としても関心が高まり、制度開始の決定以降、求人情報サイトで検索数が急上昇。隙間(すきま)時間に働きたいニーズに合致しているという。

 ライドシェアの仕事が4月に求人情報サイト「Indeed」(インディード)で検索された件数は、制度開始が決まった昨年12月に比べて29倍に増えた。検索時に組み合わされたキーワードは「副業」「土日のみ」「週1~2日」といった隙間時間に関連する言葉が他の求人検索より突出している。

 このサイトを運営する「Indeed Japan」(東京都港区)の担当者は「副業や隙間時間といった自由度の高い働き方や仕事を希望する求職者の関心が高い」と分析している。

 自家用車に客を乗せて有料で運ぶ「白タク行為」は、道路運送法で原則禁止されてきた。だが、タクシーの運転手不足が社会問題化したことで法の運用を見直し、タクシー会社が運行主体となる日本版ライドシェアが認められた。

 タクシー会社がライドシェアドライバーを募集する広告には、「1日3時間程度から可能」といった柔軟さをアピールして、副業や主婦(主夫)の就業を促す内容も多い。【嶋田夕子】

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