ハノイの配送センターの野菜を保管する冷蔵室

ベトナムで事業者向けの食材卸サービスを手掛けるカメレオ・インターナショナル(シンガポール)は住友商事などを引受先とする第三者割当増資で約12億円を調達した。これまで南部のホーチミンを中心に提供していた飲食店・小売店向けの食材配送サービスを北部のハノイに広げた。

カメレオのサービスは、電子商取引(EC)サイトやアプリを通じて野菜や調味料、日用品などの注文を受け付ける。南部のダラットにある野菜の集荷場から冷蔵車でハノイまで配送する。一定の需要を予測して商品を仕入れており、前日の深夜12時までに注文すると翌朝の6時に届ける。

調達資金で倉庫やトラックへの投資を進めるほか、システム改良に向けてエンジニアなどの人材採用を増やす。ハノイでは日本や韓国系のコンビニエンスストアが出店を増やしており、「品質の高い野菜の需要が高まる」(田中卓代表)とみている。

今回の第三者割当増資は事業を拡大する段階の「シリーズB」にあたり、住友商事のほかベンチャーキャピタル(VC)のインスパイア・インベストメントなどが引き受けた。資金は現在は40ほどあるカット野菜などのプライベートブランド(PB)商品の拡充にも充てる。

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