英スポーツ車メーカーのケータハムは9日、開発中の電気自動車(EV)にバッテリーセルを冷却液で均一に冷やす「液浸冷却バッテリー」を搭載すると発表した。液浸冷却技術はコストが高いため自動車での採用は少なく、消費電力の多いデータセンターなどで採用されてきた。
開発中のクーペ型スポーツEV「PROJECT V(プロジェクトV)」の試作車に、電池システム開発を手掛ける台湾のシン・モビリティーの液浸冷却バッテリーを載せる。2026年末にも販売を目指す量産車両への搭載も検討する。
液浸冷却バッテリーの重量エネルギー密度は1キログラムあたり最大200ワット時(Wh)。冷却液にバッテリーセルを浸して効率的に冷やし、セル内の熱暴走を防ぐ。急速充電器を用いても高熱になりにくく、充電時間の短縮も見込める。
プロジェクトVは最高出力200キロワット、発車から4.5秒で時速100キロメートルに達する走行性能を目指す。ヤマハ発動機も参画しており、試作車に基幹部品「イーアクスル」を供給する。英国発のケータハムは名古屋市に本社を置く自動車ディーラーのVTホールディングスの子会社となっている。
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