まいど2号は形状記憶合金でできたばねの伸縮を利用して跳躍する

東大阪を中心とした中小製造業で構成する宇宙開発協同組合SOHLA(大阪府東大阪市)は、開発中の月面跳躍ロボット「まいど2号」の試作機を一般公開した。月の表面を跳ねるように移動しながら、周辺データを収集するロボットで、2025年国際博覧会(大阪・関西万博)にも展示する。

7日〜8日の2日間、大阪市北区の「グランフロント大阪」で試作機を公開した。形状記憶合金でできたばねの伸縮を利用して跳躍する。部品にはSOHLAに参画する中小企業の開発品に加え、古河テクノマテリアル(神奈川県平塚市)の形状記憶合金やカナデビア(旧・日立造船)の全固体電池を採用している。

まいど2号はSOHLAが大阪工業大学らと組んで開発を進めている。JAXA(宇宙航空研究開発機構)の研究施設にも複数回訪問し、月面を模した特殊な環境での実験をおこなっている。SOHLAの杦本(すぎもと)日出夫理事長は「今後10年以内に打ち上げを目指す」としている。

SOHLAは2009年に小型人工衛星「まいど1号」を打ち上げた団体を前身としている。まいど1号は東大阪の町工場が作った人工衛星として話題となった。まいど2号については「25年までに完成させる」(SOHLAでプロジェクトリーダーを務める谷吉人氏)方針。

月面到着に向けてはロケットに搭載して打ち上げる必要がある。今後は1億〜2億円かかるとされる関連費用の確保も課題となる。

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