観光や出張需要が回復し快速エアポートなどの利用が伸びている(1月、札幌駅)

JR北海道が11日発表した2024年4〜9月期の区間別収支は、札幌駅と新千歳空港駅を結ぶ「快速エアポート」などが走行する札幌圏の営業黒字が拡大した。公表を始めた18年度以降、4〜9月期として最高となった。全20区間のうち7区間で損益が改善したが札幌圏以外では赤字が続く。単独で維持困難とする「黄線区」の赤字は同期として最大だった。

桑園―北海道医療大学間、札幌―岩見沢間、白石―苫小牧間、小樽―札幌間からなる札幌圏の営業黒字は前年同期比3.8倍の12億円。快速エアポートを増発したところに旅客需要が回復し売上高にあたる営業収益は5%増の221億円だった。19年10月の値上げ効果もあり新型コロナウイルス禍前の水準も超えた。

北海道新幹線は34億円の赤字(前年同期は41億円の赤字)。函館を舞台にしたアニメ映画の効果などで営業収益は18年度以降で最高だった。

黄線区は67億円の赤字(同60億円の赤字)で、3月に釧網線(東釧路―網走)と石北線(上川―網走)で新型車両を導入し減価償却費が増えた。営業収益は4%増の12億円でコロナ前の水準には届かなかった。

全20区間合計では224億円の赤字となり5億円改善した。コロナ前の水準(218億円の赤字)には届いていない。

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