福利厚生サービスを手掛けるHQ（東京・港）は12日、ベンチャーキャピタル（VC）のグローバル・ブレインなどを引受先とする第三者割当増資で20億円を調達したと発表した。法人向けコーチングサービスなど今後2年間で7つの新製品を投入する。人工知能（AI）やスマートフォンアプリも活用し、顧客企業の社員の多様なニーズに合わせた最適なメニューを提案する。
第三者割当増資はオムロンのコーポレートベンチャーキャピタル（CVC）であるオムロンベンチャーズ、NTTデータ子会社のNTTデータ・スマートソーシング（東京・江東）なども引き受けた。オムロンなどは販売やデータ連携など様々な分野でHQの事業開発に協力していく。
HQの坂本祥二代表は既存の福利厚生サービスについて「例えば保養所や娯楽の割引など利用率が低く、人事戦略に基づく効果が薄いものも含まれている」と指摘する。同社の新サービスでは柔軟な働き方や育児との両立支援、成長環境・企業文化の構築を後押しするメニューを充実させる。
HQは2021年の設立で現在の従業員数は55人。今回の資金調達は事業を拡大する段階の「シリーズB」にあたる。資金はエンジニアなどの人材採用にも充て年間20〜30人のペースで増やす。3年後に100万人の利用者獲得を狙う。
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