関西電力は欧州で洋上風力発電の知見を積み、国内事業に生かす

関西電力は13日、ドイツの洋上風力発電事業に参画すると発表した。スペインの再生可能エネルギー事業者と合弁会社を設立し、総発電容量31万5000キロワットの洋上風力発電所を建設・運用する。再エネ先進地の欧州で事業ノウハウを積み、日本での開発にも生かす。

このほど再エネの発電や小売りを手掛けるスペイン・イベルドローラグループが51%、関電グループが49%出資し、特別目的会社の「ヴィンダンカー洋上風力発電」を設立した。ドイツ北部のバルト海に1万5000キロワットの着床式風力発電設備を21基据え付ける。

2025年に着工し、26年中の商用化を目指す。関電は出資額や総事業費を明らかにしていない。

関電は英国やノルウェーなど海外で4件の洋上風力発電事業を手掛けている。ヴィンダンカー洋上風力発電が加わることで関電持ち分の設備容量は計300万キロワットになる。

足元では洋上風力発電市場に逆風が吹く。資材費の高騰などを背景に世界でプロジェクトの延期や撤退が相次ぎ、国内発電大手のJERAが英石油大手BPと洋上風力事業を統合するなど再編の動きも出ている。関電は欧州大手と組みリスク分散しながら事業を進める考えだ。

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