キヤノンITソリューションズ(ITS)は13日、冷却能力を高めたデータセンターの設備を公開した。12月から製造業や創薬などの企業向けに設備の提供を始めたという。生成AI(人工知能)の普及に伴いサーバーの消費電力や発熱が課題となっており、冷却能力の高い設備のニーズは高まっている。
キヤノンITSは西東京データセンター(東京都西東京市)で、冷却性能の高い液冷技術を用いた設備の運用を始めた。液冷技術は発熱の大きい画像処理半導体(GPU)やCPU(中央演算処理装置)上に設置された金属板に、液体を循環させて熱を奪い冷却する。空調で冷やす一般的な方式と比べて性能は高いが、特殊な設備が欠かせない。
冷水を供給する専用設備のほか、水漏れなどのトラブルが発生した際も安全に運用できる機能も取り付けた。同日の記者会見で、同社プロジェクト長の武田智史氏は「創薬分野などでシミュレーションを用いる事例は多く、液冷に対応したデータセンターの設備利用は増えていくだろう」と述べた。
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