日本生産性本部が発表した2023年の日本の時間あたり労働生産性は56.8ドルで、経済協力開発機構(OECD)加盟の38カ国中29位だった。新型コロナウイルス禍からの回復遅れで22年は31位まで落ち込んだが、経済正常化に伴って成長率が上向いたことや、円ベースの物価上昇がプラスに働いた。とはいえ、トップのアイルランド154.9ドルとは100ドル近い差があり、2位ノルウェー、3位ルクセンブルクと比べても半分以下の水準。

年間の1人あたりの労働生産性は9万2663ドルとOECD加盟38カ国中32位。

労働生産性は、1人の従業員が1時間にどのくらいの製品やサービスを生み出したかを数値化したもので、効率的な働き方を示す指標。

先進7カ国(G7)の順位の推移を見ると、日本は1970年以降、一貫して断トツの最下位に甘んじる。G7でトップの米国(97.7ドル)と比べると58.1%の水準。2000年には米国の70%程度だったが、2010年頃には65%前後まで低下、近年は60%を割り込み差が開いている。

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