米ウェイモが米国以外で自動運転の実証に乗り出すのは初めて

米アルファベット傘下の米ウェイモは17日、配車アプリ大手のGO(東京・港)や日本交通(東京・千代田)と組み、自動運転技術の実証を東京都内で2025年にも始めると発表した。ウェイモが米国以外で取り組むのは初めて。タクシー業界では運転手が不足しており、自動運転の導入で解消しようとする動きが活発になりそうだ。

3社は東京においてウェイモの自動運転技術のWaymo Driverの実証を進める戦略的パートナーシップを結んだ。25年の初めころから25台体制で、港や新宿、渋谷、千代田、中央、品川、江東の都心7区の公道で日本交通の運転手がウェイモの車両を運転する。特定の条件下で人が運転に関わらない「レベル4」の自動運転サービスの商用化を見据え、地図データの取得などをする。

ウェイモは米西部カリフォルニア州のサンフランシスコとロサンゼルス、西部アリゾナ州フェニックスで自動運転タクシーを提供している。南部テキサス州オースティン、ジョージア州アトランタ、南部フロリダ州マイアミでの計画も発表しており、試験提供も含めると運行予定は2024年で計6都市に及ぶ。走行の知見を蓄えるために25年はさらに地域を拡大する方針で、日本は初の海外の試験提供地域となる。

先行する開発投資をまかなうため、10月には米グーグル親会社のアルファベットやベンチャーキャピタルなどから56億ドル(約8600億円)を調達した。

自動運転タクシーをめぐっては米ゼネラル・モーターズ(GM)が12月に撤退を発表した。かさむ先行投資に対して各地の規制や事故対策といった問題があり実用化が遅れてきた。アルファベットは人工知能(AI)技術を進化させており、走行データの蓄積が今後カギを握るとみて残存者利益を狙う。自動運転タクシーでは米テスラが事業を計画している。

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