ベリドライブ(上部の箱状の装置)は小型でエンジンを検査するラボに設置しやすい(17日、大津市)

堀場製作所は17日、自動車の排ガス成分を測定する装置「VERIDRIVE(ベリドライブ)」を新たに開発したと発表した。二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物など9種を高精度で計測でき、大きさは従来製品の1割ほどに小型化した。ハイブリッド車(HV)開発向けの需要を見込み、2029年までに計300台の販売を目指す。

ベリドライブは赤外線で気体を分析する堀場の独自技術を活用した。分析用のセル1つに複数の赤外線レーザーを照射することで、複数のセルを使う従来製品より大幅に小型化した。ラボに据え付けて使ったり車両に乗せて道路を走りながら測定したりできる。

装置は長辺が約60センチメートルの直方体で、重さは約44キログラム。従来製品と比べて体積は約1割に抑え、重量は2割程度に軽くできたという。希望販売価格は税別4000万円から。省スペースを実現したことで自動車メーカーが車両を開発する際、複数のラボ間で装置を移動させながら共用することも容易になる。

堀場は自動車メーカーなどのラボで使われる排ガス検査装置で世界シェアの約8割を握る。今回の小型装置の投入で自動車搭載用でもシェアの拡大を目指す。

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