宇宙スタートアップのスペースワン(東京・港)が18日午前11時に打ち上げた小型ロケット「カイロス」2号機が、打ち上げ後に飛行中断となった。詳細については「調査中」としている。3月に打ち上げた初号機は打ち上げ直後に異常が発生し自ら爆破していた。
カイロス2号機は和歌山県串本町のロケット発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げられたが、ミッション達成困難と判断し、飛行中断措置を行った。打ち上げが順調にいけば、53分過ぎに1つ目の衛星を分離、約54分後に最後の衛星を切り離す計画だった。
カイロスは全長約18メートル、重さ約23トンの小型ロケットで、取り扱いがしやすい固体燃料を使っていることが特長だ。民間単独で初の宇宙軌道への衛星の導入を目指し、2号機では国内新興や台湾の公的宇宙機関である台湾国家宇宙センター(TASA)の衛星など5基を搭載していた。
3月に打ち上げたカイロスの初号機は、打ち上げ直後に飛行中断措置としてロケットが自ら爆発した。「推進薬」の燃焼速度の計測過程で問題があり、実際よりも高く推進力が出ると予測していた。初号機では安全な打ち上げを持続できるかを自動で判断する「自律飛行安全システム」の作動条件も安全面から意図的に厳しく設定していた。2号機に向けて同システムの設定や推進薬の燃焼速度の測り方を見直していた。
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