パチンコ機器メーカーの平和は19日、ゴルフ場運営国内最大手のアコーディア・ゴルフの親会社買収について東京都内で記者会見を開いた。平和の嶺井勝也社長は「初心者からベテランまでニーズに対応できる体制がととのう。条件があうゴルフ場があれば今後も買収を続ける」と話した。
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国内ではゴルファーの減少で苦しい経営を迫られるゴルフ場運営会社が多いといい、平和傘下のパシフィックゴルフマネージメント(PGM)とアコーディアの国内大手2社が主な買い手になって集約が進んできたという。PGMの田中耕太郎社長は「アコーディアと連携することで、入札などでプラス要因になる」とした。
PGMは2017年に高価格帯の「グランPGM」ブランドを立ち上げ、沖縄県ではリゾート一体型のゴルフ場を26年にオープンさせる。アコーディアは比較的安価で、初心者がプレーしやすいゴルフ場を多く運営するとされる。
ゴルファーの高齢化も進んでおり、新型コロナウイルス禍後に増えつつある女性や若年層のゴルファーの取り込みが急務とされている。「カジュアルで女性や若者がプレーしやすいアコーディアがグループに加わり、全てのゴルファーのニーズに応えられる体制となる」(嶺井氏)とした。
仕入れの共通化によるコスト削減のほか、予約システムやポイントの統合を進める。今後、各ゴルフ場の特性に合わせ、ブランドの入れ替えや会員の移行も実施する。具体的な取り組みについては、25年6月までに中期経営計画を策定して説明するとした。
買収に投じる5100億円については金融機関からの借り入れで全額まかなう。嶺井氏は「年200億〜300億円の返済は十分に可能だ。シナジー効果を高めて利益が上がれば、さらに返済に回せる」と話した。
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