米ペロトンの家庭用フィットネスバイク(写真は同社提供)

【ニューヨーク=西邨紘子】フィットネス機器の米ペロトン・インタラクティブは3日までに、バリー・マッカーシー最高経営責任者(CEO)が4月28日付で退任したと発表した。カレン・ブーン会長とクリス・ブルッゾ取締役員が共同で暫定CEOに就き、後任探しを進める。マッカーシー氏は2024年末までペロトンで戦略アドバイザーを勤める。

マッカーシー氏は音楽配信大手スポティファイの経営幹部から22年、ペロトンのトップに迎えられた。新型コロナウイルス禍の終息に伴い、ペロトンは自宅用エクササイズ機器の需要急減で業績が悪化。マッカーシー氏は経営立て直しに向け、人員削減や不採算事業の縮小・撤退など積極的なリストラを主導してきたが、長引く業績低迷から抜け出せないでいる。

ペロトンが2日発表した24年1〜3月期の決算は、売上高が7億1800万ドル(約1100億円)で前年同期比4%減だった。エクササイズ機器の販売収入は14%減と落ち込みが大きかった。有料会員数は660万人で1%減った。最終損益は前年同期の2億7600万ドルの赤字から1億6700万ドルの赤字に縮小した。

同社は財務改善に向け、従業員の15%に当たる400人の追加削減を発表した。年間2億ドル規模のコスト削減効果を見込む。小売店舗の閉鎖も進める。

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