ヤマハの山浦社長は米シリコンバレーで新興向けファンドを立ち上げると発表した(20日、浜松市)

ヤマハは20日、2025年1月に米シリコンバレーに新法人を設け、初のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)を現地で25年中に立ち上げると発表した。音楽や周辺領域で新興企業に積極投資し、新事業の創出と既存事業の強化につなげる。山浦敦社長は同日、「次期中計における事業成長のメインドライバー」と強調した。

「ヤマハミュージックイノベーションズファンド(仮称)」は5000万ドル(約78億円)規模とする。25年1月にシリコンバレーに設立予定の現地法人「ヤマハミュージックイノベーションズ」が運営管理に当たり意思決定を迅速化する。

同社は4月からシリコンバレーに事業開発拠点を置き、10月まで約半年で3社と協業に乗り出した。6月には米ベンチャーキャピタル(VC)のファンドに1000万ドルを出資すると発表。新たな成長の芽の発掘へ新興企業との連携を強める。

日本企業のCVC設立が相次ぐなか、山浦社長は「後発で厳しいとの見方もあったが、早いペースで仕事ができている」と述べた。専業メーカーが中心の世界の楽器業界ではヤマハのような「総合楽器メーカー」は異色で協業などへ引き合いは強いという。

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