後工程の自動化はこれまで遅れていた(インテルの後工程工場)

米インテルやオムロンは7日、半導体を最終製品に組み立てる「後工程」の自動化技術を開発する半導体後工程自動化・標準化技術研究組合 (SATAS、サタス)を4月16日付で設立したと発表した。ヤマハ発動機や信越化学工業傘下の信越ポリマー、レゾナック・ホールディングス、ダイフク、シャープなど計15社が参画する。

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後工程では半導体チップを基板に固定して配線し、保護材で封止し検査で正常に動くか確かめる。チップの搬送や組み立て作業の一部は人手に頼るため、労働力が豊富で人件費の安い中国や東南アジアに工場が集中していた。

サタスは手作業だった工程を自動化してサプライチェーン(供給網)を日米欧に分散し、有事でも半導体を安定調達できる体制を目指す。装置やシステムを開発し、数年内に国内で実証ラインを立ち上げる。2028年までに技術を実用化して工場への導入を目指す。技術の国際標準化も進める。

日本は自動化に必要な要素技術をもち、インテルが組織の設立を呼びかけた。インテル日本法人の鈴木国正社長が新組織の理事長に就いた。参画企業は今後も増やす。

半導体の製造プロセスは主に前工程と後工程に分かれる。回路を微細にする前工程が物理的な限界に近づき、複数の半導体チップを組み合わせて性能を上げる後工程の技術に競争の軸が移っている。

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