岸田文雄首相は7日、日銀の植田和男総裁と首相官邸で会談した。植田氏は会談後「最近の円安について、日銀の政策運営上、十分に注視することを確認した」と記者団に語った。その上で「(一時的な要因を除いた)基調的な物価上昇率にどういう影響が出てくるか注意深く見ていく」と指摘した。

植田氏は「政府と日銀が密接に連携を図り、政策運営に努めていく点を確認した」とも述べた。一連の発言は、円安の進行が物価の見通しを上振れさせる可能性が高まった場合、金融政策上の対応を検討することを示唆したものだ。市場では、早期の追加利上げや「月間6兆円程度」としている国債買い入れを減額する可能性が取り沙汰されている。

記者団の取材に応じる日銀の植田和男総裁=7日午後、首相官邸

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