記者会見をする大阪ガスの藤原社長(8日、大阪市)

大阪ガスは8日、2025年3月期の連結純利益が前期比16%減の1120億円になる見通しだと発表した。前期は液化天然ガス(LNG)など燃料の仕入れ価格の下落に対して、ガスや電気料金への反映が遅れることで生じる「期ずれ差益」が利益を押し上げたが、今期は燃料価格の変動が比較的安定するとみる。

売上高は5%減の1兆9860億円になる見通し。燃料価格は軟調に推移しており、ガスの販売価格も下がる見通しだ。藤原正隆社長は同日の記者会見で「中東など地政学リスクも高まっているが、燃料価格は比較的、安定しそうだ」と話した。ガス販売量は横ばいを見込む。

同日発表した24年3月期の連結決算は売上高が前の期比8%減の2兆830億円だった。純利益は2.3倍の1326億円で過去最高を更新した。米国の出資先のLNGプラントが火災の被害から復旧し、前の期にかさんだ燃料の代替調達費用などの負担がなくなった。

同日、200億円を上限とする自社株買いを実施することも発表した。発行済み株式の3.7%にあたる1500万株を上限に、9月末までに取得する。

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