東京ガスグループは王子HDグループと合成メタン製造の共同検討を始めた

東京ガスグループは9日、王子ホールディングス(HD)グループと共同で合成メタン(e-メタン)の製造に向け検討を始めたと発表した。e-メタンは水素と二酸化炭素(CO2)を合成し、CO2排出量が実質ゼロの都市ガスの原料になる。2030年までの製造開始を目指す。

王子製紙苫小牧工場(北海道苫小牧市)での実施を検討する。水力発電などのエネルギーを使って水から取り出した水素とパルプ製造工程で出たCO2を元にe-メタンをつくる。30年以降には一般家庭2万世帯分のガス需要をまかなえる規模を製造する。苫小牧工場でパルプ製造に使うほか、ガスの事業会社に卸すことなども検討する。

e-メタンの大量製造には再生可能エネルギーやCO2を安く安定的に調達する必要がある。現状では再生エネ開発で先行する海外でe-メタンをつくり、日本に輸送するプロジェクトが目立つ。東京ガスは「国内製造により水素の輸送などの手間を減らせる」と説明する。

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