東山社長は在庫処理の長期化に懸念を示した

ノリタケカンパニーリミテドが9日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比15%増の114億円だった。自動車生産の回復を背景に、車載用の電子部品材料の販売が伸びた。為替の円安も収益を押し上げた。政策保有株式などの売却に伴い、19億円を特別利益として計上した。

売上高は1%減の1379億円だった。採算の悪い耐熱ガラス向け材料が落ち込んだため、主力のセラミック・マテリアル事業の売上高は5%減った。ただ、利益率が高い電子部品材料の伸びが貢献し、営業利益は107億円と19%増えた。

25年3月期は売上高が前期比2%増の1410億円、純利益が5%増の120億円を見込む。年間配当は130円となる見通し。4月に1株を2株に分割しているため、前期(250円)からは実質増配となる。

名古屋市内で記者会見した東山明社長は「半導体市況の低迷で自動車向けの一部で在庫処理に時間がかかっている。上期まではこの影響が続く見通しだ」と述べた。

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