小林製薬は10日、2024年12月期決算の業績予想を撤回すると発表した。同社製の紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントが原因と疑われる健康被害が出ている問題で、製品の回収や入院・通院への補償などにかかる費用が見通せないためとしている。

 同日発表した24年1~3月期決算には、回収費用として36億4800万円、製造設備の減損で2億1300万円の計38億6200万円の特別損失を計上。ただ、補償を含めた業績への全体的な影響については「現時点では見極めることが非常に困難」としている。

 今年2月に発表した当初の予想では、売上高1856億円(前年比7%増)、営業利益263億円(同2%増)、純利益205億円(同0・8%増)の増収増益を見込んでいた。(清井聡)

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