既存店売上高が伸び、32期連続の最終増益となった

ヤオコーが13日発表した2024年3月期の連結決算は純利益が前の期比15%増の182億円だった。最終増益は単独決算の時期も含めて32期連続。月替わりの値引き施策で値ごろ感を出しながら、付加価値の高い総菜などを充実させ既存店売上高を伸ばした。年間配当は前の期比25円増の110円とした。従来予想を25円上回る。

売上高にあたる営業収益は10%増の6195億円だった。既存店売上高は8%増えた。買い上げ点数は2%減ったものの、既存店客単価は値上げで4%伸びた。消費者の節約志向が強まる中、月替わりで値引きして販売する施策や総菜やベーカリー商品の充実で客数も4%増やした。

営業利益は12%増の293億円となった。売上高の増加で売上総利益が増え、人件費や配送費などのコスト増を吸収した。人工知能(AI)を活用した自動発注や総菜センターの活用で人件費の増加を抑制した。水道光熱費は政府による補助金で6%減った。

25年3月期は営業収益が前期比14%増の7070億円、純利益が3%増の187億円を見込む。33期連続の最終増益を目指す。食品の値上げが継続し、既存店売上高が伸びるほか、4月に千葉県を中心に食品スーパーを展開するせんどう(千葉県市原市)を連結子会社化したことが寄与する。

同日、27年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。27年3月期の連結売上高は7300億円、経常利益で330億円を目指す。

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