スコットランドの工場建設で起工式に臨む住友電工の井上治社長(真ん中)

住友電気工業は14日、英国で洋上風力発電設備向けに海底電力ケーブルの受注が内定したと発表した。ケーブルの総延長は660キロメートルで住友電工にとって過去最長の受注案件になる。

住友電工は同日、スコットランドのハイランド地方で電力ケーブル工場の起工式を執り行った。完成は2026年9月を見込む。総投資額は3億5000万ポンド(約700億円)と前回発表時から75%ほど増えた。土地のリース代などを織り込んだという。

ケーブルは英国の送配電会社であるSSENトランスミッションから受注した。内定段階で受注額は非公表。これまで海外で施工される送電網プロジェクトでは日本の工場から輸出していたが、今回受注したケーブルはスコットランド工場からの出荷となり、初の海外工場品となる。

ケーブルは英国本土と洋上風力発電設備を構える同国北部のシェットランド諸島を結ぶ約330キロの海底に2本敷設される。発電出力は2ギガワットでこの電力を送る525キロボルトの高圧直流ケーブルを新工場で生産する。

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